「豪華客船でラブストーリーが作れたら、夢が叶う」坂元裕二の新境地『クレイジークルーズ』制作秘話

「豪華客船でラブストーリーが作れたら、夢が叶う」坂元裕二の新境地『クレイジークルーズ』制作秘話
Netflix映画『クレイジークルーズ』
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「豪華客船でラブストーリーが作れたら、夢が叶う」

映像は、冲方優と盤若千弦の出会いから始まる。そんな冲方を演じた吉沢は、「坂元さんの脚本のドラマは、僕にとって夢のような現場でした」、盤若を演じた 宮﨑も「こんなセリフ言ってみたい、というセリフがたくさんありました」、脚本の坂元も「豪華客船でラブストーリーが作れたら、自分の夢が叶うかな」と本作を振り返っている。

そして冲方と盤若、それぞれの印象的なシーンと共にキャラクターが紹介され、坂元は「スポットライトの当たらない場所に立っている人を描くのが映画やドラマの本来の役割だと思う」とキャラクターへの想いを語っている。

さらに、イタリアまで実際の豪華客船のロケハンに行ったものの、コロナの影響で船が日本に入って来られなくなり、急遽作成されたという巨大なセットについて監督は、「セットの再現度はすごいです。ワンセットのサイズとしては、日本最大規模だと思います。あそこまで大きなセットは見たことないです」と絶賛。宮﨑も「ワクワクしています!とても楽しかったです!」と笑顔でコメントしている。

また本作では、ハイブランドの衣装による華々しいスタイリングも見どころの1つとなっているが、衣装を担当したBabymixは、「脚本を読ませていただいて、ポップなほうがお話に合うのではないかと思い、二次元と三次元の間のセレブリティをやってみようという考え方でやりました」とこだわりのポイントを語っている。

Netflix映画『クレイジークルーズ』

Netflix映画『クレイジークルーズ』

最後に作品についても吉沢は、「個性豊かなキャストがたくさん出てくるエンタメ作品になっているかと思います。笑えるし、なんといってもキュンキュンするシーンがあります」、宮﨑は「楽しいだけではなくて、ミステリーの要素もあったり、色んな世代の方に楽しんで観ていただける作品になっているのではないかなと思います」、監督は「世界中の人に2時間分の圧倒的な現実逃避をしていただけたらと思っております」、坂元は「日本のドラマや映画の中では特別で破格な作り方をしていて、その意味ではすごいクレイジーなんだけど、こういうことがクレイジーではなくなって、将来の夢を見るための逸脱だと思っています」とそれぞれの言葉でコメントしている。

そんな本作は音楽にもこだわりが詰まっており、オープニング・テーマ「In Love and Deep Water」は、“天使の歌声”といわれ、世界中で人気を誇るイギリスのボーイ・ソプラノ・ユニット「LIBERA(リベラ)」が歌っていることも明らかに。本作の音楽を担当している村松崇継は、「リベラが歌うテーマは、本編の冒頭で紹介されるセイレーンのギリシャ神話と、本作の物語を繋ぐ役割を果たしています。物語を俯瞰的に見た時に『昔々、セイレーンの神話がありました。この物語も神話に通じるものがありますよ』と語り部が前置きを語るような役割ですね」と語っている。物語を一層盛り上げる美しい歌声にも注目だ。

これまでの作品とは一味も二味も違う、坂元裕二にとって完全な新境地となった本作。まるで混迷の時代に抗うかのような、日本発の一点の曇りもないエンターテインメント大作が、Netflixから全世界同時配信で出航した。

『クレイジークルーズ』はNetflixにて独占配信中

Netflix映画『クレイジークルーズ』

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