「奇声みたいな雄叫びが何度も聴こえてきました(笑)」
―実際、現場の雰囲気も良かったのかなと思いました。
八村:超最高! いい人しかいなかったですね。
岐洲:(ロケ地が)長野だったこともあって、合宿生活みたいに、皆で大浴場に入った後で掘りごたつのある部屋に集まって、本読みをしたり、お菓子を食べたり、ゲームをして遊んだりしていました。
八村:そうそう。もちろん主演の重さみたいなものはありましたけど、匠くんがどっしり構えてくれていたから、僕もしっかり芝居に向き合えて。周りの皆も、それぞれが「本読みしよう」と言い出す感じになっていたのも、ありがたかったですよね。
©「佐原先生と土岐くん」製作委員会・MBS
岐洲:それぞれが率先して「本読みしましょう!」って言ってくれる。めちゃくちゃ助かりましたね。心からありがとう! っていう感じ。皆の「やろうぜ」という気持ちが自然と伝染していったのかもしれません。倫太郎の明るくて接しやすいパワーのおかげでもあったと思います。
八村:でも正直、最初は怖かったです。一人で役を作っていきたい人もいるだろうし、お芝居への向き合い方って人それぞれ違うから。でも皆で本読みをしておけば、本番直前で変更があっても対応できるし、より良く進化していける。そういうことも匠くんなら受け止めてくれるだろうと思えたし、皆にも助けられた、愛のある現場でした。
八村倫太郎
―お話をうかがっていると、それぞれ演じられているキャラクターとご自身がリンクする部分があるようですね。
岐洲:僕は、思っていてもなかなか口には出せないことが多いですが、それに慣れてしまったダメな自分もいたんです。でも、そういうところを簡単に突破してくるのが土岐であり、倫太郎で。だから役としても人間としても、そのままナチュラルで居られたのが、すごく幸せで、学びでもありました。
八村:僕は半々です。土岐ほど素直になるのは難しいし、自分の想いを全部オープンにして人と接するのは怖い。結構、人を気にしたり、気を配ったりしちゃうので、もっとオープンになれたらいいなと思っていました。でも今回は土岐に背中を押されて、心を開いて人と接することができたように思います。土岐に救われたような気持ちですね。
©「佐原先生と土岐くん」製作委員会・MBS
―第3話で「白雪姫」を共演(!)されています。土岐くんの白雪姫姿、想像以上にキュートでした。あまり無いシチュエーションでのお芝居だったかと思いますが、演じてみていかがでしたか?
八村:僕はそれが素敵だと思うので、なるべくお芝居を自然に見せられればと思っています。でも第1話の撮影のとき、監督から「もっと自由に、もっと大胆に動いていいよ」と言われたので、藤堂(慎治/演:松本大輝)に怒るシーンで顔から迫っていきました。
©「佐原先生と土岐くん」製作委員会・MBS
八村:土岐を演じることがさらに楽しくなったシーンでもあるんですが、「白雪姫」もヤンキーがドレスを着てお姫様を演じるなんて(笑)、そんなおかしなシチュエーションないじゃないですか? だから、やれる限りメチャクチャやってやろう! と思って。キスシーンのあとの土岐の雄叫び、ぜひ楽しみにしていてください(笑)。
岐洲:奇声みたいな雄叫びが何度も聴こえてきました(笑)。あそこを練習する? と思いつつも、ずっと練習している姿がかわいいし、ストイックで。感心しました(笑)。
(一同爆笑)
岐洲:何をするにも楽しんでいたよね? それはドラマからも伝わると思います。
岐洲匠
「ドラマを観て、『私は、僕は好きなことに正直になっていいんだ』って思ってもらえたら」
―この作品の主題歌は、「I don’t care」。八村さんは、WATWINGのメンバーの意見なども聞きながら作詞作曲されたと伺いました。岐洲さんは、主題歌を聴いてみていかがでしたか?
岐洲:めちゃくちゃカッコよかったです。実はライブにも行かせてもらったんですが、そこでは聴けなかったので、ずっとワクワクしていました。
八村:「I don’t care」は、もともと作ってあった曲なんですが、運命的に作品とマッチして、オープニング主題歌として採用していただきました。
―サビの「You‘re talking about, talking about I don’t care」という歌詞の肯定感にグッときますね。快晴の空に広がっていくようなメロディも素敵です。
八村:冒頭でも言いましたが、僕は正直に生きる土岐がとても好きです。「I don’t care(気にしない)」という曲は、――あなたや世間がどんなに気にしようとも、僕は気にしない。好きだし、愛していることに変わりはない。過去も未来も、自分が愛してきたものに自信を持つ――そう肯定したくて作った曲です。それがこの作品の世界観とすごくマッチしていた。楽曲を聴いて、ドラマを観て、「私は、僕は好きなことに正直になっていいんだ」って思ってもらえたら、すごく嬉しいです。
岐洲匠 八村倫太郎
取材:関口裕子
撮影:落合由夏
・岐洲匠
スタイリスト:朝倉豊(Yutaka Asakura)
ヘアメイク:八十島優吾(Yasoshima Yugo)
・八村倫太郎
ヘアメイク:七絵(nanae)
スタイリスト:永井和(KAZ NAGAI)
『佐原先生と土岐くん』は女性チャンネル LaLaTVで2024年2月4日(日)より放送開始
『佐原先生と土岐くん』
喧嘩っぱやいヤンキーの土岐くん(八村倫太郎)は見かけによらずピュア男子。ロクに授業にも出ず喧嘩と説教を繰り返していたある日、唯一自分と向き合ってくれた担任で爽やかイケメン体育教師の佐原先生(岐洲匠)に恋してしまう。ヤンキーな土岐くんが学校に通う理由は、佐原に会いたい!ただそれだけ。佐原を知りたい!!気を引きたい!!!ピュアすぎる土岐くんと佐原先生の不器用で一途な恋が始まる!!
出演:岐洲匠 八村倫太郎(WATWING)
曽野舜太 松本大輝
百瀬拓実 堀海登
監督:柴田啓佑
制作年: | 2023 |
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女性チャンネル LaLaTVで2024年2月4日(日)より放送開始